あるねぶのFamily Medicine留学メモ

留学で見たものをまとめました。ただのメモなので、読みにくく申し訳ありません。

第二週月曜(4月8日)

(ご意見ご質問や、オクラホマで確認してきてほしいことなど、ございましたらなんでもコメント等にお寄せ下さい!)

・レジデントの先生の入れ替わり
僕が今いるチームであるBlue Skyには3人のレジデントの先生がいるが、おそらく1週ごと程度で順番に別のレジデントの先生に入れ替わっていく。
また、レジデントの先生はかならずしもFamily Medicine専攻ではなく、Psychiatryなどのレジデントもいるようだ。
イマイチ仕組みがわからない…(ただPsychiatryのレジデントも普通にプライマリケア診療やってたので、もしかすると初期研修における地域医療枠みたいな立ち位置なのかもしれない)
 
・電カルとネット接続
電カルを開いているその画面のままで、インターネットにもつながりUpToDateや各種検索が可能。
以前そういう病院を見学したことがあるが、そこでは仮想デスクトップを応用して電カルへのアクセスとWebへの接続を完全に遮断していた。
今回はそのような仕組みは見られそうになかったけど、セキュリティ大丈夫なのかな?
 
・避妊デバイスの抜去
皮下デバイスIUDともにだいたい3年後にとりはずす。
おそらく、放出しているエストロゲンの関係だと思う。
今日みた方では、皮下デバイスを切開して取り除いた穴からそのまま新しいデバイスを挿入していた。
 
・diaper rash(米)/rappy rash(英)
おむつかぶれ/おむつ皮膚炎
Huggiesのおむつで比較的よくみられる。接触性皮膚炎の一種。
肛門周囲よりも、おむつに直接触れる外陰部などに発赤/腫脹がみられる。
 
・小児のカルテ
成長曲線がすぐ参照できるようになっており、いいなと思った。
 
・tibial spine fracture
おそらくACL付着部の裂離骨折のこと。
スポーツをする少年期に多く生じ、ACL損傷に準じて治療されるが、比較的稀な骨折である。
ただ診た患者さんは60代で、おそらく背景にOAがあり、片方の裂隙が狭小化している一方で、もう一方(骨折側)が開大していることで気づかれた、というようなことを言っていたと思うが…自信が無い。

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・flu診療
<USAでのflu好発時期>
fluは米国では冬に多いものの、全シーズンに起こりうるようだ。(といっても夏は流石に少ないが)
4月のオクラホマシティでもfluは発生しており、発熱や咽頭痛、筋肉痛などの症状が発症し時間がたっていれば迅速検査をしていた例を何例かみかけた。

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<fluと予防接種>
・flu shotを打っていると迅速の結果が修飾されることがある、と指導医の先生がおっしゃっていたように思ったが、聞き取りに自信なし。
日本感染症学会で調べたところそのようなことはなさそうだったので、もしかすると日本は承認されていない経鼻生ワクチンの話かもしれない。
 
<出席停止>
学校やデイケアへの出席停止は非常に厳しいらしく、 インフル陰性であっても99℉を超えていれば停止になる?ちょっとうまく聞き取れなかった。
99℉って37.2℃くらいなので、さすがにそんなことはないと思うが、、、、機会があればまた訊きたい。
 
<抗インフル薬>
FDA承認薬はTamiflu、Relenza、Rapivab(ラピアクタ)
タミフルですら「not good medicine」で、薬価が高い上にリスクが多く効果も小さい。とこちらの先生は言っていた。
実際の診療風景でも(迅速が陽性か陰性かにかかわらず)、説明と、蜂蜜+温かいのみものを勧めて終わることが多い。
特に子供にタミフルを処方することにはとても慎重のよう。
 
・Annual Wellness Visit
メディケア受給者(65歳以上)に年一回行う。
認知症スクリーニング(時計と単語反復)、Amsler gridによる加齢黄斑変性スクリーニング、栄養状態の問診表での確認など
身体診察はしない。

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・肺炎球菌予防接種
PCV13(Prevnar13)の摂取後、1年以上間隔をあけてPPV23(Pneumovax23)を実施する。
 
・予防接種表
子供の患者が受診した際、生年月日から起算されて全ての予防接種の接種予定日が書いた一覧表が渡される。
接種実施のための受診時は、その紙で本日shotを行う部分が蛍光ペンで強調されて患者に手渡される。
また、同時にその時期(15moth/9monthなど)の注意事項が印刷されたA4プリントが親に手渡される。
 
※参考

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・Infant Ear Pierceing
赤ちゃんにピアスをしている例をそれなりに見かける。
どうやら、文化的な理由とかもあるっぽい?親も鼻ピアスをしていたりするので。
(おそらく女児が幼いうちに耳ピアスをし、成人すると鼻ピアスをするのはインド系の文化のようだ)
当然感染などのリスクもあり、破傷風などの感染を減らすためせめて予防接種後の6ヵ月以降とすることが推奨されている。
 
・vasectomy
精管切除。
永久的不妊手術であり、局所麻酔下で30分程で行える。なんとこの手術もFamily Medicineでやっちゃうらしい。
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・poison cotrol
米国における中毒のホットラインで、24時間対応している。
電話サービスだけでなく、アプリもある。
日本でいうところの中毒センターに直接患者がかけられる感じのようで、ちょうど歩き回れるくらいになってきた子供のいる家族に、万が一の場合は使用するよう指導していた。
 
・GoodRX
米国では、同じ処方薬であっても、どのような保険に入っているか、どの薬局で出してもらうかで、薬価が異なる。
GoodRXは薬局間での薬価の比較を行えるサービスであり、利用可能なクーポンがある場合は合わせて表示される。