あるねぶのFamily Medicine留学メモ

留学で見たものをまとめました。ただのメモなので、読みにくく申し訳ありません。

第三週金曜(4月19日)

・Student Academy
OU-TU School of Community Medicineの特徴あるプログラムの一つ。
1ヵ月に一度、ローテ中の科に関わらず全ての学生(MD過程/PA過程共に)がキャンパスに集まり開催される。9時から2時半ごろまで。
内容は各疾患/分野のレクチャーのこともあれば、「implcit bias」「ACEs」など、より概念的だが診療の核になる内容が扱われることもある。後者はまさにFamily Medicineって感じでとてもいいと思う。
 
・今月の内容
テーマは「difficult patients」。
9:00-12:00 小グループでOSCE形式の症例検討
12:00-13:00 Grand Debriefing ランチしながら全体統括
13:00-14:00 希望者のみ、OU-TUレジデンシープログラムの説明と質疑応答(Psychiatry, Family, Ped, OB/GYN, internal, surgery)
 
時間配分は月ごとに異なり、OSCE形式のこともあればレクチャーだけのこともあるし、毎月レジデンシープログラムの説明があるわけではないとのこと。
 
・症例検討

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7人の小グループ7つに分かれて行う。各グループにファシリテーター(精神科医など)がつく。
まず学生1人が模擬患者さん1人と5-10分程医療面接を行い、その後見ていた学生やファシが意見をフィードバックする。
全部合わせて1セッション25分程。
症例は7例なので、1人1例ずつ必ずあたるようになっている。
 
・7 difficult patients
<症例①>
生活習慣(特に飲酒習慣)に関して指摘したら「若いお前に何がわかるねん」みたいに怒り出す患者さん
<症例②>
1歳の子供にワクチンを断っている親「この子は元気だから大丈夫だ」「予防接種は自閉症の原因になる」「私の元気な子供を、副作用で神経障害やてんかん、死のリスクにさらしたくない」
(友だちの娘がワクチン接種後に脳症になったという設定で、その子の写真まで用意していた)
<症例③>
皮膚がんと診断されて(疑いだけかも?)、無保険
<症例④>
新規発症うつ病、自殺企図あり、家族関係がうまくいっていない、途中で立ちあがり帰ろうとする
<症例⑤>
大学のオーナーかなんかのVIP(模擬患さんの服装もゴージャスだった)、症状はウイルス性上気道炎ぽいが「忙しいので急いでるから早く抗菌薬出せ」「明日からギリシャに旅行に行くので早く出せ」「お前はPAだろう、MDを出せ」
→「Dr.○○に言いつけるぞ!」的な感じで怒って退室
<症例⑥>
(イマイチよくわからなかったが)たぶんオピオイド依存。背部痛に前医で診断不十分のままオピオイドが出てて、依存もあるので治療方針を替えたい? なんかめっちゃ貧乏ゆすりしてイライラ早口だったので聞き取れず。
<症例⑦>
症状自体は軽症なんだけど、趣味とか医者の個人的なことを色々聞いてくる患者。医者に対して「綺麗な目をしてますね」「一緒にハイキングに行こう」「私の踵のことはもういいから」とかやたら距離を詰めようとしてくる。いわゆる陽性転移的な感じかな。(LGBTとも関連してるのかも)
 
模擬患者さんの演技は迫真で、毎年開催しているため慣れていてとても上手い。
怒っている患者さんの時など、あまりの剣幕に目に涙を浮かべる学生さんもいた。あれは僕でも泣くと思う。
 
・Grand Debriefing

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ご飯やスイーツをケータリングしながら、ラウンジで行う。
学生だけではなく、ファシリテーターの先生や模擬患者さんまでも一緒に机を囲む
食費は全部大学もちらしい。
 
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OU-TU School of Community Medicineのシャツとジャケットを頂きました。
ミーハーなのでとっても嬉しい。
あと1週間、頑張ります!
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